Scribble at 2024-01-06 18:13:57 Last modified: unmodified

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令和13年に開業する新線「なにわ筋線」の姿が見えてきた。大阪市中心部を南北に貫き、新幹線が停車する新大阪駅と関西国際空港のアクセスを向上させる新線は、同市内の再開発を誘発。2025年大阪・関西万博後や、令和12年秋ごろの統合型リゾート施設(IR)開業による需要拡大も取り込み、大阪全域に大きな経済効果を与えることが期待できる。一方で大阪に人が集中し、関西のほかのエリアとの〝人口格差〟が広がる懸念もありそうだ。

姿見え始めた「なにわ筋線」 令和13年開業 再開発誘い経済効果 IRも取り込み

以前も簡単にご紹介したことがある話題だ。Osaka Metro が新しい路線として「なにわ筋線」というのを新設しようとしていて、万博や IR などとの関連を指摘する記事が多いのだけれど、僕はちょっと理解しがたいところがある。こんなところに新しい地下鉄の路線を作っても、はっきり言って乗る人がいるとは思えないからだ。万博をやってるあいだだけ客がいたらいいというものではないのだから、もっと永続的な路線として作るはずなのに、その永続的な利用が見込めないからだ。これは、既に営業運転が始まって何年も経っている京阪電鉄の中之島線にも言える。大阪市役所の近くを通る路線なのに15分おきにしか列車が来ないし、15分おきに列車が来ていてすら朝の9時台に天満橋から乗車しても空席に座れてしまうのだ。僕がこの路線を昔から実は「中之島線」と呼ばずに「関電線」と呼んでいるのは、ほぼ関西電力の社員しか乗らないと思うからである。

なにわ筋線については、大阪市内で生まれ育った人なら誰でも知ってるように、なにわ筋線の名前は「なにわ筋」という南北を走る道路の名称から来ている。そして、このなにわ筋という道路は、その東を走っていて、これも地下鉄の四ツ橋線という路線の名前の由来になっている四つ橋筋という道路よりも更に僻地を走っており、ほぼ繁華街からは遠く外れた地域を走っているのがなにわ筋だ。西大橋から中之島まで、途中にコンビニと僅かなファスト・フード店くらいしかない中堅企業のオフィス街である。

構想では関西国際空港から南海線で難波へ着いた観光客を JR 大阪駅や阪急梅田駅へ送る(また、その逆の経路も)のが大きな用途だというが、これだと大阪の繁華街は素通りになってしまう。敢えて難波周辺で下ろすことで色々な買い物をしてもらっていた繁華街は、関空からそのまま京都や神戸へ移動する人たちにとっては全く関心の外になってしまうのではないか。

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