Scribble at 2024-02-27 00:13:16 Last modified: 2024-02-27 00:19:29

たまにだが、弊社にもコーポレート・サイトの下層あるいはサブ・ドメインを借りて御社の集客を手伝うサイトを運営したいので業務提携させてくれとか言ってくる会社があるんだよね。うちのサーバの下層ディレクトリで何やらしようって話で、こんなのはデタラメなコンテンツでアクセス数だけを増やす、クルクルパーの SEO 会社がやることだ。あるいは、集客なんてのは建前で、場合によってはビット・コインのマイニング JavaScript を走らせるページを他社に運営してもらおうなんて魂胆の犯罪系 SEO 業者という可能性もあるし、弊社とは無関係の企業サイトに偽のアクセスを送って SEO の効果があったかのように偽装するフレームを仕込むとか(そして弊社のサイトには同じやりかたで別のサイトから偽のアクセスを送ってくる)・・・まぁ、こっちもデザイナーとしてダーク・パターンなんか20年前にあれこれと考えてやってたし、エンジニアとしてはリンク集サイトへ偽のアクセスをプログラムで大量に(しかしランダムに間引きして)送り込むなんてこともやってたから分かる。いまどきの30代以下のガキが考えるインチキなんて、こっちは(明白に違法でなければ)さんざんやってたわけだ。

それにしても、歴史を知らないというのは、つまらない堂々巡りや簡単な失敗を繰り返す元凶と言って良い。これは、政治や経済や経営やスポーツなどに限らず、やはり IT やウェブでも言えることだ。いや、最近のガキの起業家なんてのは、歴史どころではなく、色々な話題とか分野の基礎になる知識や技術すらなくて、スマートフォンでゲームやオンライン・サービスに慣れている「デジタル・ネイティブ」だというだけでウェブが分かってるかのような錯覚に陥ってるわけだよね。繰り返して言うけど、デジタル・ネイティブというのは、オンライン・サービスのビジネス・モデル戦略に使える生まれながらの駒という意味であって、ネット企業の収益システムを動かす部品なんだよ。きみたちは。何も考えず、何も学ばず、何も経験しなくても IT 企業をつくれるとか成功させられるなんて、そんな馬鹿な話があるわけないだろう。

なので、弊社に馬鹿な営業メールを送ってくるような SEO 企業というのも、営業マンが15年くらい前に騒いでいただけの「SEO 万能論」みたいなものをガチで信じて、その上に立って起業してたりするから、悲惨という他にない。そして、そんな連中は遅かれ早かれ違法行為に手を出すしかなくなるんだよね。まともにやってて儲かるわけないんだから。

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