Scribble at 2024-04-24 19:47:31 Last modified: 2024-04-24 20:01:20

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いま『クローズアップ現代+』でもやってるが、Facebook や Instagram の詐欺広告は、meta が一向に何の対策もしようとしないために、怒っている人によっては共犯として告訴すべきではないかとすら言い始めている。もちろん、刑法上は不作為であっても共同正犯として認められる可能性がある。こういうのは、教養課程の初歩的な刑事法の授業で勉強させられる基本の話題で、僕も平野刑法や大塚刑法の時代に学んだ一人だ(正確には、そろそろ前田刑法にトレンドが替わりつつあったが)。

そして、Meta の担当者にインタビューすると、「詐欺広告の判別ができない」などと言う。こういう返事に、前澤氏やホリエモンは「舐めてる」と怒っているのだろう。そらそうだ。広告の検閲チームに日本人が中学生一人でもいれば、詐欺かどうかなんてアホでも分かる。そのていどの投資すらしないというのだから、そりゃ、場合によっては「アジア人差別」を疑われても仕方ない。

僕が Meta の LLM を使わないのは、もちろんこれも理由の一つだ。それを使って、仮に癌の特効薬が開発できるとしても、それは詐欺師から集めた広告費用によって投資されたプロジェクトの産物である。そして、もちろんこの落書きでも何度か表明しているように、僕はモヒカン族でもなければ cancel culture の支持者であるから、不正な手段で稼いだ資金で得た成果は、それが人類の文化や技術や生活を進展させたり改善するものであっても、斥けるのが人間としての矜持というものであり、後の世代に受け継いでもらうべき人間性や徳というものである。正直、ウェブの開発技術や AI の技術なんて Meta が開発しなくても誰かが開発するのだ。しかし、人として守るべき人倫というものは、他人に頼るわけにはいかないのである。

たまには、哲学者らしいこと書くだろ?

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