Scribble at 2024-02-01 09:18:48 Last modified: 2024-02-01 09:32:35

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Microsoft Graveyard is the virtual graveyard for all products killed by Microsoft; a free and open source collection of dead Microsoft products built by a passionate and nostalgic community. Our objective as a community is to provide factual, historic information for the products listed here. If something is missing, inaccurate, or you have a suggestion, visit and contribute to the project on GitHub.

Microsoft Graveyard

GitHub で運営されているサイトらしい。なので、当たり前だが GitHub が「死亡」すると、このサイトも巻き込まれるという皮肉な結果となる。それにしても、随分と色々なサービスやプロダクトが鬼籍に入ったものであるが、VBScript を手放したのは知らなかった。上場企業の情報システム部とかで、VB しか書けないくせに俺等の3倍くらいの給料をもらってる自称エンジニア諸兄は、これからどうやってご飯を食べていけばいいのだろう。そうでなくても、そのうち Copilot がもっと賢くなって、君等みたいな洋服だけスーツを着てる IT ブルーカラーはさっさと会社から追い出されるというのに。

それから Yammer がなくなったのも興味を引く。僕は、当サイトでも掲載している Twitter-like なサービスの紹介記事でも分かるように、Yammer がマイクロソフトに買収される前に使っていたことはあるけれど、こういうのっていまだに不思議なんだよね。第一に、Yammer だけの話ではないのだが、ありていに言って当時のサービスや機能くらいなら個人でも開発できる。なんでエンジニアまで含めて買収なんかする必要があるのか。マイクロソフトのエンジニア数人で設計したり実装できるだろう。となると、それは利用者ごと買収しているから意味があるのだという理屈が出てきそうだが、実際には Yammer は特にマイクロソフトの企業アカウント専用のサービスとして買収されているのだから、大半のユーザは買収された時点で使わなくなった筈だ。だって学生や主婦は Yammer を使い続けたくても法人契約なんてできないのだから。ということは、それが分かっていて買収したんだから、やはり目的は既に出来上がったサービスなり技術者を獲得したいということなんだろう。でも、Yammer の当時の技術者って、本当のところマイクロソフトに移籍したのか、あるいは移籍したとしても残ってるんだろうか。

それよりも、個人的に懐かしいのは So.cl だ。これはもう殆ど使った人もいないだろうけど(日本語版なんてなかったし)、Google だったら懐かしき Google Wave とかと同じだったように、いっちょ SNS をロンチしてみるかと大企業が作って失敗という、クリスチャンセンの本に出てきそうな失敗の一例だ。ただ、これは公開された当初は Twitter のような既存の SNS と比べて少し使い勝手が違っていて、検索機能を強化した SNS という変わったサービスだったから、ちょっと面白いと思ったんだよね。僕は暫く使いながら Microsoft のヘルプデスクだかエンジニアだかとフィードバックしたり色々なやりとりをしていた覚えがある。でも、Wave と同じように(それから Slack なんかも結局はそうだったように)エンジニア向けの機能拡張が優先してしまって、一般のユーザにとってはあまりにも複雑で難しいサービスだという印象しか与えていなかった。なんだかんだ言っても大多数のカジュアルなネット・サービスの利用者というのは、年齢や国や性別や教育水準にかかわらず、要するに「手で話す電話」を求めているのであって、いま大流行のチャット・サービスにしても、あまりにもそういうニーズからズレてしまうような複雑なマクロとかを使わないと快適に使えないようなものは、やはり受け入れられない。そういうのって、たぶん IT リテラシーがあるとかないとか、そういう基準とは関係ないんだよね。

こう書くと、たぶん「じゃあ、なんでみんな IRC とか、あるいは ICQ のようなサービスを使わなかったのか」と言われそうだけど、あれはあれで相手が決まってないといけないとか、SNS のようなタイムラインという大通りもないし、それにハブになるような大企業のアカウントも芸能人もいない。そして、ああしたサービスと SNS が違うのは、ICQ なんかは特に、ちゃんと目の前にサービスを使ってる相手がいないといけないってことだ。「手で話す電話」とは言ったけれど、そこまでのリアルタイムなやりとりは SNS に求められていないんだろう。Twitter-like な SNS を「マイクロ・ブログ」とはよく言ったもので、他人とのやりとりはあるけれど、どちらかと言えば自分が勝手に加わって書いておくという使い方や、自分が勝手にアクセスして誰かの投稿を読むという、非常にゆるい使い方が許容されているところに利点があるのだろう。

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