Scribble at 2024-06-30 21:21:57 Last modified: 2024-07-01 10:33:15

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さきほど『産経新聞』のサイトに掲載されていた愚かな広告だ。昨今、Meta の日本法人が詐欺広告を掲載していたとして責任を問われているが、こういうクズみたいな広告を平気で掲載している新聞サイトも、他人事ではないよな。僕が在籍している企業は全国の新聞社やテレビ局などと提携して個人事業主のブランディングとなるサービスを展開しているのだが、ブランディングの理由付けとなるべき大手メディアが、こんなクズみたいな広告を出しているようでは、弊社のサービスも先行きに疑問があると言わざるをえまい(とは言え、うちは産経新聞なんてお呼びじゃないんだけどさ)。

この手の広告を掲載する詐欺師どもの得意技の一つとして、多くの人々の心配事や不安やコンプレックスを刺激するという手法がある。「東大」と言われれば、僕らのように国公立大学の博士課程にまで進んだ最高学歴の人間からすれば、いかに東大でも学卒など暗記小僧にすぎないと知っているし、現実に世の中にいる多くの「東大卒」や「ハーヴァード卒」や「ソルボンヌ卒」が、官僚や政治家や経営者をはじめとして、無能で品性下劣なロクでなしであることも十分に分かっているわけだが、東大教授だの、あるいは東大を出た大金持ちだの、東大を出たアイドル文化人だの AV 女優だのしか見ていない人々は、多くの事実を見極める情報量が欠落している。そもそも、東大であろうとどこの大学であろうと、学部を出たくらいの人間が新しい知見など持っているわけがないのであって、暴露も何も、学卒が知っていることなど、既にブルーバックスにでも書かれているような話でしかない。

そして、これもミスリードを誘いやすい表現として昔から詐欺師が使うのだが、「記憶力アップ」だの「IQを上げる」などというものは、脳神経科学や生理学の常識から言えば、実はありえないのである。なぜなら、記憶力なんていうものが脳科学において測定可能な特性として認められた事実はないし、ましてやそんな能力が高められたり低下するなどという現象を起こす生理的な根拠など無いからだ。

同様に、IQ というものはたいていにおいて小学生の頃に一度だけ測定する雑なクイズの尺度みたいなものであって、こんなものが上がるとか下がるとか、そんなことを裏付けるいかなる学説も存在しない。ちなみに、僕は大阪でも有数の進学校を出て大学院の博士課程へ進学しているにもかかわらず、小学生のときに受けた知能指数テストをわざとめちゃくちゃに回答して、知能指数が70以下というスコア(いわゆる「知的障害」を疑われるスコア)を残している。それでも、そのへんに履いて捨てるほどいる東大卒の連中なんか比較にならない知性をもっている自信はあるね。まぁ、「知性」も脳科学として大して説得力のある概念でもないのだが(いわゆる「技術的シンギュラリティ」がコンピュータ業界の自作自演だと言われているのも、脳科学として根拠が乏しい指標を「特異点」だの超えるだのと騒いでいるからだ)。

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