Scribble at 2024-02-12 10:42:57 Last modified: 2024-02-13 07:57:45
まぁ、一見すると何かの冗談かと思うかもしれない。でも、確かにプロダクトそのものは "simple" なのであろう。それはいい。ただねぇ、Java だ Kotlin だと、いまどきこの手のブラックボックスが安定して動くのが当たり前であるかのような前提で、その上で動く「シンプルな」ツールがあるよと言われても、ツールのメンテナンス性はともかくとして、そのプラットフォームのメンテナンス性を考えたら、まぁ簡単には手が出ないだろう。迷宮の中で「シンプルな」一つの罠を見破ったところで、そのダンジョンからパーティが生きて出られる保証など殆どないからだ。
・・・JVM というコンセプトが語られ始めてから四半世紀を有に超えるわけだが、いまだに(少なくとも僕は)こういうメンテナンス性が最悪で、しかも Oracle という独占企業がどうにでもコントロールできるブラックボックスなんて全く信用に値しないという印象が拭えない。確かに、純粋に処理系としてのアドバンテージが色々とあるのは分かるし、実際に基幹システムの多くで採用されている実績も知っているが、それはメンテナンスだけで年間の予算を何億円も確保している大企業と、メンテナンスを請け負う IBM や富士通といった専門の事業者が或る種のもたれ合いを続けているせいでもあろう。そして、僕らのようにサーバの構築から処理系のメンテナンスまで単独で作業しているエンジニアから見た印象とは違って、Java を支持している人々の実態は処理系が動く前提で仕事をしている作業員であり、「Java のエンジニア」を自称する人々の 99% は単なる Eclipse 使いのコーダである。OOP がーなどと言ってみても、彼らは IBM のアーキテクトが設計したクラスから何段階だけ継承したかも分からないようなメソッドを API みたいに扱っているだけのことである。
よって、Java だ Kotlin だというプラットフォームに依存しておきながら「シンプル」だなどと言われても、何かの冗談にしか思えないわけである。