Scribble at 2017-12-05 13:12:19 Last modified: 2022-09-22 13:21:57

スパコン上位の「ペジーコンピューティング」斎藤元章さんら研究費詐取で逮捕される騒ぎに

この人の記事って、本題は実は大したこと書いてなくて、余談で引っ張って来る話の方がやばかったりするんだよな。これ、都内の反社とかが反応するのは自分でも分かってるだろうに、なんで続けてるのか。ふつうに考えたら、わざと危ないことを書いて別件での囮になってるという解釈になるんだけど。

で、この PEZY Computing に話を戻すと、またぞろ「クリエーターや天才の愚行には目をつぶるべし vs. 更に規制を強くして採用プロセスを適正にしろ」という、愚かな対立が起きるのだろう。どちらにしても愚かなのは、ルールを厳しくすれば不正がなくなると思い込んでいる人々は、いたずらにものごとをややこしくして、確かに生産性を下げてしまうからだし、逆にクリエーティブバカの多くは、人は不法行為や愚行なしでも高い業績を上げられるという当たり前のことを忘れているからだ。そして、そういう可能性があると仮定して世の中の仕組みを探究したり調整してきたのが人の知恵であり文明というものなのであって、漫画的な環境を与えるだけで天才的な人間が優れた業績を幾らでも出せるわけではないし、実際のところ天才であるかどうかは結果論なのだ。少し丁寧に調べればわかるように、小学生で大部の本を暗記したとか、植物の名前をたくさん覚えたといった「天才少年少女」に始まって、ハーヴァードに12歳で入学した子供がどれほどいて、彼らの大半が何の業績も上げずにいるかを見れば、早熟な人間など大して珍しくもなければ偉大な業績を残す必要条件でも十分条件でもないことが分かる。

Twitter などでは、これから「天才の愚行くらい大目に見ないとクリエーティビティが委縮してどうの」という、ポケモンGOで見かけた議論が再び起きるのかもしれない。僕は "gifted children" についてはサポートした方がいいと思うけど、PEZY Computing の経営陣がそういう何かの弁明や正当化しうる根拠をもっているようには思わない。

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